データ復旧
株式会社ピーシーキッド
コピーのメソッド
HDDを丸ごとコピーするメリット
PCに搭載されているHDDは消耗品です。4年程度を目途に経年劣化し、PC内のデータが消失する可能性が高くなります。バックアップをとることでPC内のデータを保護しておきたいものですが、データのバックアップをとる場合、フォルダのみをコピーすることもできますが、データ量が多いと、コピー漏れのリスクがあるなどさまざまなリスクを伴います。クローンは元のHDDのセクタの並びを変えないで複製します。必要なフォルダを選択してコピーするよりも、クローンを作る方が時間がかかりますし、要らないファイルも一緒にコピーしてしまうので、容量も増えてしまいますが、それでも丸ごとコピーしてしまうことをおすすめするには以下のような理由があります。
以下の解説は、わかりやすさを優先しているため、一部に厳密さに欠ける部分があります。
クローンHDDの作成をおすすめする理由
- 動作環境の復元
- HDDの故障が原因でPCが起動不能になった場合、クローンのHDDを故障したHDDと入れ替えることで問題が解決する場合があります。PC内に保存したデータと一緒にOSや動作環境なども併せて全てをデュプリケートしておけば、万が一PCがトラブルに陥った際にも慌てずにすみます。(但し、PC内のHDDとクローンHDDを交換してもPCが起動しない場合は、HDD以外のトラブルも考えられます。)
- BCP(事業継続計画)対策
- 業務用のソフトが特定のOSでないとうごかないものもあります。万一の災害時のためにもBCP対策として定期的にクローンバックアップを行うことは大変有効です。法人のPCは、個人で使用する場合に比べ、PCの設定に多くの時間がかかります。設定の時間が短縮されるメリットに加え、HDDを丸ごとクローンとしてバックアップすることで、膨大なデータを漏らさずにコピーすることが可能です。法人のPCのデータは、NASなどにバックアップをとられることが多いようです。クローン作成は一年に一度などと期間を決めて定期的に行うことがコンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)のためにも望ましいと言えます。
- コスト削減につなげられる
- HDDを丸ごとデータコピーした場合、保存できる情報はファイルのみです。クローンとして複製しておけば、OSやアプリケーション、システムなどの情報も一緒に保存されます。HDDは消耗品で約4年を目途に読み書きが遅くなったり、保存ができなくなったりします。仕事の効率が悪くなってきた場合のストレスは少なくありません。PCを買い替えると、コストがかかるのは勿論ですが、OSのインストール、メールの設定などに大変な時間をとられてしまいます。そんなときに、クローンHDDがあれば、躊躇なく既存のHDDと交換することでPCを使い続けることができ、コスト削減と仕事の効率化の両得になります。
HDDコピーの際の注意点
古くて、容量が小さいままのHDDが入った状態でPCの使用を続けるのは、読み書きの遅延、大きな容量のファイルが保存できないなど、業務が非効率になり、デメリットしかありません。内蔵のHDDのクローンを新しい容量の大きいHDD(SSD)で作る一番のメリットはそのあたりにあるのかもしれません。また、HDDやSSDは消耗品ですので、経年劣化による故障やちょっとしたミスで大事なデータを失う可能性があります。急な自然災害、突然の事故でもクローン済みのHDDがあれば、慌てなくても大丈夫です。ここでは、そんな便利なクローンHDDを作るための注意点をいくつかご紹介致します。
- コピー先のHDD(SSD)の容量に注意
- HDDのコピーを行うためには、コピー元のHDDよりもコピー先のHDD(SSD)の容量が大きくないと、クローン作成は不可能です。コピー先のHDD(SSD)の容量には注意が必要です。
- ファイルのバックアップ
- HDDをまるごとコピーする方法はいくつかありますが、クローンソフトやデュプリケーターを使用して丸ごとコピーをする場合、コピー元のデータは全て消えてしまいます。なんらかのミスやアクシデントで丸ごとコピーがうまくいかなかった場合、消えてしまったファイルを復活させることはできません。予め、ファイルだけのバックアップをとっておけば、安心してクローンソフトやデュプリケーターを使うことができます。
- 自信がない場合や時間がないときは
- クローン作成にはある程度の時間を要しますので、ある程度まとまった時間がある時に行いましょう。デュプリケーターを使う場合、PC内からHDDを取り出さなければいけない場合があります。パソコンを自作するような方なら特に問題はないでしょうが、うまく取り出したり、HDDを取り付けたりするのが苦手な方は、専門業者に依頼することも可能です。
コピーの方法
HDDのコピーを作る方法にはいくつかあり、市販のデュプリケーターを用いる方法やクローンソフトを使ってコピーする方法が一般的です。デュプリケーターを用いるコピー方法は、PCを介する必要がないので、PCが起動しなくてもHDDのコピーが可能です。但し、HDDの換装が必要になります。デュプリケーターは、特定のOSに依存しないので、WindowsとMacOSのどちらのOSでも使う事ができます。クローンソフトを使ってHDD内のデータを丸ごとコピーする場合は、PCを介して行います。コピーしておきたいデータは、Windows、 MacOS共に「Users」フォルダに入っています。予めデータのみのバックアップを済ませてから、HDD全体のコピーに進むことをおすすめします。
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