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データと賢く付き合うコツ データと賢く付き合うコツ
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データと賢く付き合うコツUSB・SSD
データと付き合うコツ(PC)
データと賢く付き合うコツPC
データと付き合うコツ(PC)

データと賢く付き合うコツ USBメモリ・SDカード等

PCの中の記憶媒体は殆どがHDDやSSDですが、近年NAND型フラッシュメモリの開発が進み、フラッシュメモリの大容量化、コストの低下などにより、USBメモリやSDカードにも大容量の製品が増えてきました。フラッシュメモリは、上書きができないため、書き換え回数に上限がありますが、データの読み書きや保存が早く軽量なため、PC以外にもゲーム機やカメラなどのデータ保存に使用されています。フラッシュメモリは、長期のデータ保存には不向きなことと、電気的なストレスに弱く突然データが失われることがあります。その点、DVD・CDなどの光学メディアは、最低でも10年程度の長期にわたってデータを保存できますが、データを保存する速度は遅いので、用途に応じて使い分けが必要です。

以下の解説は、わかりやすさを優先しているため、一部に厳密さに欠ける部分があります。

データと賢く付き合うにはUSBメモリ・SDカード等
USBメモリを介してウィルスが感染
UPSで不測の電源トラブルに対処
USBメモリでウィルスを伝播させない

不特定多数の人が使うようなPCに不用意にUSBメモリを挿すことでUSBメモリがウイルスに感染する場合があります。感染のしくみは以下のような流れになります。

  1. 1. ウイルスに感染しているPCにUSBメモリを挿すと、ウィルスが自動的にUSBメモリにコピーされます。
  2. 2. USBメモリにオートランの不正なフアイルが作成されます。
  3. 3. ウィルスに冒されたUSBメモリを別のPC(自分のPCや会社のPC)に挿すことで、USBメモリの中の「autorun.inf」が自動的にPC内にファイルをコピーし、ウィルスを伝染させます。

マルウェアやウイルスに感染したUSBメモリは、内部の感染ファイルを経由してオフラインのPCにもウィルスを感染させてしまいます。USBでウイルスを持ち込まないためには、自分で管理していないUSBメモリを使わないセキュリティ対策がされていないPCに安易にUSBメモリを挿さないなどの注意が必要です。

DVDの記録層
容量をあまり増やさないよう注意喚起をする男性のイメージ画像
DVDプレイヤー/レコーダーが対応するディスクの規格

DVDプレイヤー/レコーダーには、「デュアル」「マルチ」「スーパーマルチ」「ハイパーマルチ」といった種類があります。以下の表はそれぞれのプレイヤーで読み書きできるディスクの規格です。

プレイヤー 対応規格
デュアル DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RW
マルチ DVD-R、DVD-RW、DVDRAM
スーパーマルチ DVD-ROM、DVD±R、DVD±RW、DVD+RAM
ハイパーマルチ DVD-ROM、DVD±R、DVD±RW、DVD+RAM、DVD-RとDVD+Rの二層記録*(DL)

*DL(DL-DoubleLayer)とは片面2層のことです。DVDには、片面1層、片面2層、両面1層、両面2層といった製品があり、記録できる容量が違います。

容量をあまり増やさない
容量をあまり増やさないよう注意喚起をする男性のイメージ画像
USBメモリを長く使うには

USBメモリは、フラッシュメモリの進化に伴い大容量化、低価格化が進み、さまざまな用途で使われています。USBメモリの寿命は短く、使い方や製品にもよりますが、1~3年で寿命を迎えます。では、USBメモリが寿命を迎えるとどうなってしまうのでしょうか。
USBメモリが寿命を迎えるとエラーが頻発します。「データの書き込みができない」「データの一部もしくは全部が消えてしまった。」などのエラーが起こったら、確実にUSBメモリが寿命を迎えたサインです。それ以上の使用は止め、USB内のデータは、他の記憶メディアに移しましょう。 USBメモリには、制御のためのコントローラチップという部品があり、データ記憶素子の書き込み回数が一部に集中しないようにコントロールするウェアレベリングという機能があります。それでも、長期間使用していると、メモリセルの断片化が起きてきます。断片化によりデータへのアクセス速度が遅くなってくるため、デフラグを行って高速化を図りたいと考える人もいるようです。けれども頻繁なデフラグはUSBメモリの寿命を短くしてしまいます。また、記憶させるデータの容量はあまり増やさないほうが賢明です。目安としては約半分程度に抑えたほうがよいでしょう。

機器に対応するSDカードを使用
容量をあまり増やさないよう注意喚起をする男性のイメージ画像
SDカード選びは、容量によって呼び方が違う

SDカードは、サイズによって「SDカード」「microSDカード」に分けられ、「microSDカード」は主にスマートフォンやタブレットなどに使われています。「SDカード」「microSDカード」は、その記憶容量で名前(規格名)が変わります。最大容量が2GBまでは、「SDカード」、4GB以上32GBまでは「SDHCカード」と呼びます。64GB以上2TBまでは「SDXCカード」と呼びます。SDカードはPCやタブレットだけでなく、カメラやビデオカメラ、ゲーム機、スマートフォンなどに使われています。それぞれに機器に対応する規格のSDカードでないと使用することができません。例えばSDHC対応のゲーム機であれば、上位の規格であるSDXCカードは使えません。SDカードを使用する場合、その機器が対応しているSDカードを購入するようにしましょう。また、SDカードに保存したデータは長期保存には向いていません。

SDカードのスピードクラス
快適なデータ転送は、SDカードのスピードクラスで決まる。

SDカードの転送速度は、SD Associationによってスピードクラスとして策定されています。スピードクラスの上位規格には、UHSスピードクラスというスピードクラスがありますが、この速い転送速度を手に入れるには、SDカードのスピードクラスがUHS(Ultra High Speed)であることは勿論ですが、使用する機器もUHSスピードクラス対応でないといけません。スピードクラスには、UHSスピードクラス以外にも、以下のスピードクラスがあります。

Class2
データの転送速度が最低2MB/秒
Class4
データの転送速度が最低4MB/秒
Class6
データの転送速度が最低6MB/秒
Class10
データの転送速度が最低10MB/秒
ブルーレイなら高解像度の動画にも対応
100年以上データを保存できる耐久性が高い「M-DISC」
光学メディアの用途について

光学メディアは、それぞれに特徴があり、用途によってお勧めする規格が異なります。価格も若干違いますので、用途によって使い分けて下さい。

音楽データを保存CD CDには、「音楽用CD」と「データ用CD」があります。性能面での違いはあまりないのですが、「音楽用CD」には、「著作権料」が上乗せされているので、「データ用CD」より若干割高ですが、音楽CDとして使うための認識コードを記録しているので、音楽データを保存する場合は、「音楽用CD」を選ばないと保存できません。但し、PCなどで保存する場合は、「データ用CD」にも保存可能です。
各種文書ファイル他CD-RCD-RW ExcelやWord、Power Pointなどで作られた文書ファイルやデジカメで撮影した写真などであれば、CD-R/CD-RWが価格が安くおすすめです。100枚程度のデジカメの写真などを手渡しする場合は十分です。
画像や動画ファイルDVD-RDVD-RW 標準画質の動画であれば、2時間程度の録画が可能です。ハイビジョンビデオカメラで撮った映像や地上デジタル放送などは、容量が大きいため、ほんの数十分しか録画できません。
テレビ録画ブルーレイ ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)なら長時間のハイビジョン動画も録画可能です。解像度が高い動画を録画でき、大量の写真画像も保存できますが、難点としては今のところ専用のドライブが必要で、データの受け渡しに利用する場合は、相手が再生できるドライブがあるかどうかを確認する必要があります。
耐久性が高い「M-DISC」
100年以上データを保存できる耐久性が高い「M-DISC」
100年以上データを保存できる「M-DISK」

PCを使用してデータを保存する場合、一般的には、内蔵の記憶媒体であるHDDやSSD、もしくは外付けのHDDやSSD、USBメモリやSDカードなどに保存すると思います。けれども、SDカードやUSBメモリ、SSDに使われている記憶媒体「フラッシュメモリ」は、書き込み回数に上限があり、1~3年で寿命が訪れます。電気的な障害などでそれよりも前にデータが消失する可能性もあります。以前はCDやDVDなどにデータを保存することも多かったのですが、最近では、PCに光学メディア用のドライブがないものが多いようです。データの読み書きに時間はかかるものの、データを長期にわたって保存することができるのは、光学メディア全般が持つ特長です。その中でもアメリカのMillenniata社が開発した「M-DISC」は、経年劣化に強く100年以上にわたってデータを保持することが可能です。子供の誕生、結婚式の写真など、一生残したいデータは、「M-DISK」に保存することをおすすめします。

酸化膜を通過する電子データ
フラッシュメモリのデータ保存のしくみ
USBメモリやSDカードに使われているフラッシュメモリ

USBメモリやSDカードの記憶媒体には、NAND型のフラッシュメモリが使われていることが大半です。記憶したデータは、電源を切っても消えません。フラッシュメモリのデータを記録する最小の単位をセルと呼びます。P型半導体の上にN型半導体のドレイン電極とソース電極を設置。トンネル酸化絶縁膜で挟んだフローティングゲートに電子を蓄えたり放出したりすることでデータを保存・消去します。その際に電子はトンネル酸化膜を突き抜けて移動するのでトンネル酸化膜が次第に劣化していきます。トンネル酸化膜が劣化すると、フローティングゲートから電子が漏れだし正しいデータを記録しておくことが出来ず、書き込み回数約1,000~10,000回程度で寿命を迎えます。

NAND型フラッシュメモリに使われる記録素子
NAND型フラッシュメモリには、主に4種類の記録素子があります。
  1. 1.SLC(Single Level Cell) 1つの記録素子に1ビットのデータを書き込む。耐久性に優れている。コストが高い。企業向けなどのクリティカルなデータの取り扱い向けとして販売されることが多い。
  2. 2.MLC(Multi Level Cell) 1つの記録素子に2ビットのデータを書き込む。SLCよりは安価だが、コストが高い。SLCほどではないが、耐久性に優れている。ハイエンドユーザー向け。
  3. 3.TLC(Triple Level Cell) 1つの記録素子に3ビットのデータを書き込む。MLCよりは耐久性が低いが実用上十分な耐久性がある。価格が安い。
  4. 4.QLC(Quad Level Cell) 1つの記録素子に4ビットのデータを書き込む。TLCよりは耐久性が低いが、実用上十分な耐久性があり、価格も安価。一般ユーザー向けとして販売されていることが多い。
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